こんにちは、Tomoです(^^)
今日も「Tomo’s Walking Discovery」にお越しいただき、誠にありがとうございます!
公開からわずか3日間で興行収入46億円を超えるヒットを切った『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』。
過去のヒット作と比べても「規格外」のヒットとなっていますが、この映画の興行収入のうち、原作者の吾峠呼世晴さんにはどれだけの収入があるのか?気になりますよね。
ここでは、漫画や小説などの原作を映画化した場合に、原作者に入る収入について、仕掛けを解説しながら、吾峠呼先生に入る収入についても想定してみたいと思います。
目次
映画の収益は原作者には入らない!
ひえー…日本の映画興行でこんなことがあり得るんですね。まさに快挙!
「鬼滅の刃」公開3日間で興収46億円鬼スタート(日刊スポーツ)#Yahooニュースhttps://t.co/cL47SQiOiG
— 新海誠 (@shinkaimakoto) October 19, 2020
通常、漫画や小説などの原作を映画化した場合、映画館で映画を観る人から得る収益は、原作者には全く関係なく、出版社や制作会社の収入になります。
鬼滅の刃でいうと、出版社の「集英社」とアニメ制作会社の「ufotable」の収益になりますが、
映画がいくら売れよう売れまいと、原作者の吾峠呼世晴さんには全く関係がないというわけですね。
ですが、原作が映画化されることで、原作者が全く得しないということではありません。
映画化による原作者の収入は原作使用料と2次使用料!
原作が映画化されると、原作者には「原作使用料」と「2次収入」が入ります。
この仕掛けについて以下に簡単に解説しますね!(^^)
映画化による原作者の収入① – 原作使用料
漫画を映画化するときに、原作の版権を持つ出版社に映画化の許諾契約金として、原作使用料が支払われます。
ちなみに、映画の原作使用料の金額には一定の基準があり、に以下のように記されていて、これが目安になっています。
日本文藝家協会の規約第25条
「映画制作及び上映等における著作物の使用料は、番組制作費や提供価格等を斟酌(しんしゃく)し、1000万円を上限として利用者と本協会が協議して定める」
原作使用料はだいたい200万~400万円が相場といわれて、原作、作家の知名度が高い場合でも、高額でも700万円程度で、原作者はこのうち約60~80%を受け取ると仕組みになっています。
鬼滅の刃の場合、原作者の吾峠呼世晴さんの知名度は高いので、最高の700万の原作使用料で、そのうち原作者に70%支払われるとして、吾峠先生には、約500万円の原作使用料が入るというわけですね。
契約によっては原作使用料+成功報酬がもらえる例も!
2006年は『LIMIT OF LOVE 海猿』は映画興行収入71億の大ヒット作品となりましたが、原作者の佐藤秀峰先生には原作使用料として250万円だったそうです。
ですが、映画の3作目からは出版社の小学館にお願いし、原作使用料+成功報酬という契約に変えてもらい、10倍以上にアップし、漫画による収入を超えたという例もあります。
このような前例があるので、もしかしたら吾峠先生もそのような契約をしているかもしれませんね。
映画化による原作者の収入② – 2次収入
映画の興行収入が億を超えたとしても、原作者には関係がないのですが、その代わり、間接的に2次収入が入ってきます。
2次収入というのは、映画によるVOD配信料、DVDのレンタル料、テレビ放映料、関連グッズの収益の一部が著作権の印税として原作者の手元に入ってきます。
例えば、DVDが1万回レンタルされるだけでも、原作者には1000万円ぐらいの2次収入が入るそうなので、
鬼滅の刃の場合は、2次収入だけで原作者には億単位になるのは想像に難しくないですよね(^^)
さらに、この映画化により、単行本も増刷されることになるのは当然ですから、その印税の10%も手に入るわけです。
過去、テルマエ・ロマエの原作使用料で大きく話題に!
【ヤマザキマリ】 映画『テルマエ・ロマエ』 原作使用料が酷すぎるwwwwwwwwww http://t.co/oPmSGypzMC pic.twitter.com/GQl47k7O1G
— 2ちゃんねるニュースまとめアンテナ (@2ch_newsmatome) February 23, 2015
映画「テルマエ・ロマエ」の原作者・ヤマザキマリさん、映画の興行収入は58億円だったが、原作使用料は約100万円だった。 酷い話やなあ(゚д゚lll)
— ℍ (@michiyohonda) February 25, 2013
ヤマザキマリさんの映画への原作使用料が100万円はやっぱりどう考えても不当よね。' `
— おおでゆかこ – イラストレーター 絵本作家 (@Oderon86) May 4, 2014
2013年2月23日放送のバラエティー番組『ジョブチューン』(TBS系)で、『テルマエ・ロマエ』の原作者ヤマザキマリ先生が、
「映画の興収が58億円だったのに、(私が受け取った)原作使用料は約100万円」
と話したことで、原作使用料の仕組みを知らない一般人は、映画製作者であるフジテレビは不公平だとネットで大炎上したことがありましたが、
このときに、原作使用料の仕掛けと、さらに2次収入があることもヤマザキさんが説明していれば、ネットで大炎上という事態にはならなかったでしょう。
それにしても、原作者あっての映画であることは間違いなく、原作者の原作使用料の上限が1000万円という目安になっているのには違和感があり、今後見直す必要があるのかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたか?
公開からたったの3日で46億円を超える大ヒットとなった『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』。
この映画化により、原作者の吾峠呼世晴先生がもらえる収入についてまとめると、
- 映画収益からの原作者への収入はなし。ただし契約によっては成功報酬をもらえるケースあり。
- 映画化する際に、原作使用料の収入があり。相場は200万~300万程度で、上限でも
700万程度 - 映画化による2次収入(VOD、DVD、テレビ放映、関連グッズなどの印税)がすごい!
さらに、この映画化により単行本増刷による10%の印税も入ってくるというわけで、
結局のところ、この映画化により、原作者の吾峠呼世晴先生は億単位の収入を得るということが分かりました。
作品を作り合えた原作者ですから、この位の報酬があっても当然ですね(^^)
それでは、最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!